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狭小住宅の後悔しやすい10のこと。将来後悔しないためのポイント

「リーズナブルに家を建てたい」と思っている方の中には、狭小住宅を検討している方も多いのではないでしょうか。

最近では狭小住宅に特化したハウスメーカーや工務店も多く存在しており、敷地があまり広くないにも関わらず、デザイン性や快適性に長けた家を建てることができます。

しかし、狭小住宅を建てようとした場合、「本当に後悔しない?」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

本記事では狭小住宅を建てた人が後悔しやすいポイントや後悔しない狭小住宅を建てる際のポイントをご紹介します。これから狭小住宅を建てようか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

狭小住宅を建てた人が後悔しやすいポイント

家事動線を優先しすぎて日当たりが悪い

狭小住宅は土地の有効活用やデザイン性から選ばれることが多いですが、実際に住んでみると後悔しやすい点がいくつかあります。

どのような点に注意が必要なのかを知っておけば、狭小住宅の購入で後悔することもなくなるのではないでしょうか。

まず、狭小住宅では限られたスペースの中で部屋数を確保しようとすると、日当たりが悪くなりがちな点に注意が必要です。

特に家事動線を優先した間取りでは、採光が犠牲になることもあるかもしれません。「家の中を明るくしたい」と思っている方にとっては採光が十分に取れない状況はストレスに感じてしまう可能性があります。

生活動線が悪い、暮らしにくい

狭小住宅はコンパクトな空間ゆえに、生活動線が悪く、暮らしにくさを感じるケースも少なくありません。

例えば、リビングとキッチンの配置が悪く家事効率が落ちたり、通路が狭すぎて移動が不便だったりする事例も良く見受けられます。

また、廊下が狭すぎたり、ドアの開閉スペースが足りなかったりするケースもあるかもしれません。

物の出し入れや掃除がしにくいなど、日々のちょっとした動きがストレスにつながり、思ったよりも快適に暮らせないと感じられる可能性があります。

空調効率が悪い、室温にムラができやすい

狭小住宅は空間が小さいため、空調が効きやすいと思われがちですが、実際には空調効率が悪く、室温にムラができやすいことがあります。

特に、狭小住宅を広く見せるための工夫として導入されることが多い吹き抜けや高天井などの開放的な間取りは、熱が上にこもりやすく、冷暖房が効きにくくなる原因にもなるでしょう。

また、部屋が細かく区切られている場合、エアコンが届きにくい場所ができ、夏は暑く冬は寒いといった室温のムラに悩まされる可能性があります。

生活音が気になりやすい

部屋同士の距離が近く、壁が薄い傾向にある狭小住宅では、生活音が気になりやすいという問題があります。

家族の声や足音、テレビの音、水回りの音などが筒抜けになりやすく、プライバシーが確保しにくいと感じられるかもしれません。

特に在宅ワークが増えた現代では、音の問題が集中力を妨げたり、ストレスになったりする可能性があるので注意が必要です。

また、来客時に子どもの声が響き来客に不快な思いをさせてしまう、ピアノの音やテレビの音が他の部屋にいる人にとってストレスになるなど、日常音がそれぞれのストレスになり得ることを加味しておきましょう。

プライバシーが確保しづらい

狭小住宅は通常の住宅よりも狭い敷地に建てられるため、隣家との距離が近かったり、窓が道路に面していたりすることが多いです。その結果、通常の住宅よりもプライバシーの確保が難しいと感じることがあります。

立地や周辺状況、周りの住宅との距離感によっては、カーテンを常に閉めなければならなかったり、人目が気になって窓を開けられなかったりすることもあるかもしれません。

開放感を求めて窓を大きくすると、かえって視線が気になり、閉鎖的な生活になってしまう可能性もあります。

収納スペースが少ない

狭小住宅では、居住スペースを優先するあまり収納スペースが不足しがちです。

衣類や日用品、趣味の道具などをしまう場所が足りず、物が部屋にあふれてしまうと、せっかくのコンパクトな空間を実現できているにもかかわらず、全体的に散らかった印象を与えてしまいます。

また、後から収納家具を置くと通路がさらに狭くなるなど、生活のしやすさに直結する大きな後悔ポイントとなることが多いです。

家の中が物で溢れないためには、事前に収納スペースを十分に確保できるような間取りにする、もしくは収納スペースに入りきらないものは処分するなどの断捨離も必要になってくるかもしれません。

風通しが悪い

窓の配置や数に制限がある狭小住宅では、風通しが悪くなることがあります。特に隣家との距離が近く高い建物に囲まれている場合、空気の流れが滞りがちです。

風通しが悪いと、室内に湿気がこもりやすくなり、カビの発生やジメジメとした不快な環境になってしまうでしょう。

また、新鮮な空気が循環しないことで、室内の空気の質が低下する原因にもなります。特にエアコンを使う夏や冬に十分な換気ができないと、エアコン自体にもカビが生えてしまい、修理やクリーニングが必要になることもあるかもしれません。

ライフサイクルの変化に対応できない

狭小住宅は間取りが固定されがちで、ライフサイクルの変化に対応しにくいという側面があります。

例えば、夫婦二人の生活から子どもが生まれて家族が増えたり、子どもが成長して個室が必要になったり、あるいは親との同居を考えたりした場合に、現在の間取りでは手狭に感じてしまう可能性があります。

通常の住宅では最初は1部屋余っているような間取りにすることも多いですが、狭小住宅はこのようなライフスタイルの変化によりそれぞれがゆったりと過ごせる個室を用意するのが難しくなってしまうでしょう。将来を見越した柔軟な間取りを実現しづらいのも、狭小住宅の弱みと言えます。

料理のニオイや生活臭が気になりやすい

空間が限られている狭小住宅では、料理のニオイや生活臭がこもりやすいという問題があります。

特に、リビング・ダイニング・キッチンが一体となった間取りの場合、調理のニオイが家中に広がりやすく、壁や家具に染み付いてしまうこともあるかもしれません。

特に揚げ物やホットプレートを使った料理をした場合、数日そのニオイが取れずにしばらく不快な気分を味わうことにもなりかねません。

換気が不十分だと、ペットの臭いや些細な生活臭なども気になりやすくなり、不快に感じることもあるでしょう。

狭小住宅の中でも常に換気ができる間取り、立地であれば問題ありませんが、「頻繁に窓を開けるのが難しい」というような場合には、特にニオイ問題に悩まされる可能性があります。

駐車、駐輪スペースが確保しづらい

都心部などの狭小地に多いのが、駐車スペースや駐輪スペースの確保が難しいという点です。敷地ギリギリに家を建てるため、車を停める場所がなかったり、自転車やバイクの置き場に困ったりすることがあります。

来客時に駐車スペースがない、宅配便の受け渡しが不便など、日常生活のちょっとした不便さがストレスになることも考えられます。

車を持っている方は別の場所に駐車場を借りなければならなかったり、保有する自転車の台数を制限しなければならない可能性も考えておきましょう。

後悔しない狭小住宅を建てる際のポイント

生活動線を重視した間取りを工夫する

狭小住宅での暮らしを後悔しないためには、限られたスペースを最大限に活かす工夫と、信頼できるパートナー選びが重要です。ここでは、快適な狭小住宅を実現するための具体的なポイントをご紹介します。

まず、狭小住宅では日々の生活をスムーズにするための生活動線を徹底的に考慮した間取りが不可欠です。

例えば、キッチンからダイニング、リビングへの移動を最小限に抑えるような配置や、掃除用具の出し入れがしやすい収納場所の確保などが挙げられます。

無駄な動きをなくすことで、狭さを感じさせない効率的で快適な暮らしを実現できるでしょう。

設計段階で家事や家族の動きを具体的にシミュレーションし、ストレスフリーの動線を作り上げることが大切です。

収納スペースの確保や置く物を見直す

狭小住宅では敷地の狭さゆえに、どうしても収納スペースが限られてしまいます。快適に暮らすためには、建築段階でデッドスペースを最大限に活用した収納計画を立てることが重要です。

例えば、階段下収納や壁面収納、造り付け家具の導入などを検討してみてください。また、同時に所有する物の量を見直すことも大切です。

本当に必要な物だけを厳選し、コンパクトな暮らしに合った持ち物量を意識することで、常にスッキリとした空間を保てます。

視線を意識した窓の位置、サイズを工夫する

狭小住宅で採光や開放感を確保しつつ、プライバシーも守るためには、窓の位置とサイズを工夫することがカギとなります。

隣家や道路からの視線が気にならないような高窓や細長い窓、または中庭に面した窓などを検討しましょう。

光は取り入れつつ、外部からの視線は遮るような設計にすることで、開放的でありながらも安心して過ごせるプライベートな空間を実現できます。

スキップフロアを取り入れる

空間に広がりを持たせたい狭小住宅において、スキップフロアの採用は非常に有効な手段のひとつです。

段差を利用して空間を緩やかに区切ることで、壁で仕切ることなくそれぞれのスペースに独立性を持たせられます。

これにより、視覚的な広がりが生まれ、単調になりがちな縦の空間に変化と奥行きが生まれます。

また、スキップフロア下の空間を収納として活用するなど、デッドスペースを減らす効果も期待できます。

実際に狭小住宅に特化したハウスメーカーや工務店の多くが、効率性とデザイン性を兼ね備えているスキップフロアを導入しているため、施工事例を確認してみてくださいね。

屋上やルーフバルコニーを活用する

限られた敷地面積を補うためには、縦の空間を最大限に活用することが重要です。特に、屋上やルーフバルコニーは、狭小住宅に開放感と多機能性をもたらす魅力的な選択肢と言えるでしょう。

外からの視線が気になりにくいプライベートな空間でガーデニングを楽しんだり、アウトドアリビングとして活用したり、あるいは洗濯物干し場としても日常的に利用できます。都市部でありながら、屋外空間を楽しめる豊かな暮らしを実現できるでしょう。

狭小住宅の建築事例が豊富なハウスメーカー・工務店を選ぶ

後悔しない狭小住宅を建てるためには、何よりも狭小住宅の建築実績が豊富でノウハウを持つハウスメーカーや工務店を選ぶことが重要です。

狭小地の設計は、採光、通風、構造、法規など、通常の住宅以上に専門的な知識と経験が求められます。

多くの成功事例を持つ業者であれば、過去の経験から得た知見をもとに、お客様のライフスタイルに合わせた最適なプランを提案し、狭小住宅ならではの課題を解決するアイデアを提供してくれるでしょう。

インターネットで検索すると狭小住宅に特化したハウスメーカーや工務店が多く出てくるため、施工事例や価格、構造や間取りなどさまざまな角度から複数の業者を比較検討してみてくださいね。

将来後悔するかもしれない狭小住宅の注意点

狭小住宅は売れない傾向がある

狭小住宅は「家を安く建てたい」という方にとって魅力的な選択肢ですが、将来的な視点で見ると後悔につながる可能性のある注意点も存在します。

まず、狭小住宅は通常の広さの住宅に比べて売却が難しい傾向にある点を押さえておきましょう。

特に、一般的なファミリー層のニーズに合わない間取りや、隣家との距離が近いといった立地条件が、買い手を見つけにくくする要因となり得ます。

また、購入を検討する層も限られるため、希望通りの価格で売れなかったり、売却までに時間がかかったりする可能性も考慮しておく必要があります。

将来的に手放そうと考えている場合は、「売却しづらい」という問題も踏まえたうえで家を建てるようにしてください。

狭小住宅は建て替えが難しい場合がある

狭小住宅は土地の特性上、将来の建て替えが難しいケースがあります。現在の建築基準法では、再建築が認められない「再建築不可物件」となる可能性もゼロではありません。

また、敷地が狭すぎると工事車両の進入が困難であったり、足場を組むスペースが確保できなかったりするため、通常の住宅よりも建て替え費用が高額になるかもしれません。

また、そもそも工事自体がができないという状況になる可能性もあるため、それらのリスクを考慮しておく必要があるでしょう。

将来リフォームや建て替えの可能性があるのであれば、狭小住宅よりも通常の広さの住宅を選んだ方がよいかもしれません。

3階建ての狭小住宅は老後は暮らしにくい可能性が高い

都市部で多く見られる3階建ての狭小住宅は、空間を有効活用できる一方で老後の暮らしにくさという問題に直面する可能性が高いです。

特に、リビングや寝室などの主要な生活空間が2階や3階にある場合、加齢とともに階段の上り下りが身体的な負担となります。

仮にエレベーターを設置したとしても、高いコストがかかる上、スペースも限られます。
敷地面積や間取りによっては、そもそもエレベーターを設置できないケースも出てくるかもしれません。

通常の住宅に比べてバリアフリー化が難しいため、将来を見据えて1階に寝室を設けるなど、老後の生活動線を考慮した設計が必要不可欠です。

後悔する?狭小住宅によくある質問

狭小住宅は何坪から?

狭小住宅に明確な定義はありませんが、一般的には15坪(約50m2)以下の土地に建てられる住宅を指すことが多いです。

都市部では、さらにコンパクトな10坪(約33m2)以下の土地に建てられる住宅も珍しくありません。

限られた敷地を最大限に活用するために、3階建てや地下室、スキップフロアなどを取り入れるケースが多く、それらにより快適性やデザイン性をカバーしています。

基本的に、坪数が小さくなるほど設計の工夫がより重要になるため、パートナーとなるハウスメーカー・工務店選びは非常に重要です。

狭小住宅はみじめ・かわいそう?

狭小住宅だからといって「みじめ」や「かわいそう」ということはまったくありません。

むしろ、狭小住宅には都市部の好立地に住める、土地の購入費用や固定資産税が抑えられるといった多くのメリットがあります。

「みじめ」と感じるかどうかは、個人の価値観やライフスタイル、そして間取りの工夫次第と言えるでしょう。

狭さを感じさせない開放的な設計や、効率的な収納、動線を考慮した間取りであれば、十分に快適で豊かな暮らしを実現できます。大切なのは、物理的な広さだけでなく心の豊かさを感じられる空間であることです。

狭小住宅はストレスを感じやすい?

狭小住宅がストレスにつながるかどうかは、その設計や住む人の暮らし方によって大きく変わります。

例えば、収納不足はストレスの一因となりがちです。物が溢れて片付かない、必要なものがすぐ見つからないといった状況は、日々の生活で小さな不満を積み重ねる可能性があります。

また、部屋同士の距離が近いことで生活音が気になりやすい点もストレスポイントとして挙げられます。

窓の配置や隣家との距離によっては、日当たりや風通しが悪くなることもあり、日中も暗く、空気がこもりがちだと、気分が落ち込んだり、健康面での不安を感じたりする原因となるでしょう。

他にも、狭い通路や複雑な階段移動で生活動線が不便に感じたり、家族構成の変化に間取りが対応できないなど、将来的な問題がストレスとなる可能性も十分に考えられます。

一見、ストレスを感じるポイントが多く存在するように見えるかもしれませんが、すべて工夫次第で軽減できる問題です。

例えば、デッドスペースを活かした造り付け収納、防音対策、採光や通風を計算した窓配置、効率的な動線設計など、プロとしっかり相談すれば、狭小住宅でありながらも快適な生活を送れるはずです。

まとめ

「狭小住宅を建ててみたいけど、後悔しないか心配」と思っている方も多いかもしれませんね。

たしかに、狭小住宅はリーズナブルな価格で建てられるがために、問題となるポイントも多く兼ね備えています。

しかし、信頼できるハウスメーカーや工務店を選ぶことで、あらゆる問題を解決できる可能性があります。

狭小住宅を建てる際には、まず「どこに頼むか」「どのような暮らしをしたいか」を明確にするところから始めましょう。

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